彼と子供はやっぱり女の子が欲しい、というような話をした。きっと彼は、娘をこれでもかというほどに甘やかすだろう。どろどろのチョコレート風呂に浸かり、マシュマロやイチゴにそのチョコレートをつけて食べるように。

 彼は言った。

「朝は俺が娘を自転車で送り届ける。あ、でも出勤時間とかぶっちゃうから、やっぱり仕事の日はあやちゃんにお願いする。で、平日で休みの日があったら、俺が娘を幼稚園に送り届けて、そのあとはあやちゃんとデートする。帰り道に娘を迎えに行って、三人でスーパーに買い物に行く。お菓子コーナーは避けては通れないだろうなあ。娘がいくつもお菓子を欲しがって俺におねだりしてきたら、じゃあママには内緒ねと言って買ってあげるんだ。その一部始終をあやちゃんは見ていて、二人とも怒られる、までがセットだからね!」

「娘の運動会には俺が積極的に出る。俺のほうがはしゃいじゃったりして。お昼はみんなであやちゃんが作ってくれたお弁当食べようね。そういえば俺小学校三年生の時、両親が運動会に来れなくて一人で弁当食べたんだよね、寂しかったなあ」

「参観日も絶対に行って、ビデオまわそう!あ、でも、ひとりひとり作文発表があって、娘が『家ではお父さんがいつもお母さんにイチャイチャしようと言っています』なんて言ったら、もうあやちゃんのママ友人生終わっちゃうよね。というか、恥ずかしすぎるよね」

 ・・・今から率直な感想を言います。この人と結婚したい。この人とならどんな辛いことも楽しめる気がする。